「ああ、そうだ。今言ったことは亮士には内緒だぞ?いわゆる、女同士の秘密ってやつだ」
人への貸しは必ず返してもらうエゲツナイ正義の味方、学生相互扶助協会「御伽銀行」の活躍が描かれるシリーズの第十弾。今回は、付き合ってる女性しか見ませんという試練、田貫さんと宇佐見さんの恋、普段は優しいのに言い寄る男に冷たいかぐや先生と恋する三門先生、おおかみさんと亮士くんがデートさせられるという、四話が収録されています。
超にやにやです。おおかみさんと亮士くんは反応がいいなー。りんごさんが何かとちょっかい出す気持ちがとてもよくわかる。
「亮士くんピノキオと一緒に○人間をめざすことになる」男たちが冬服の女生徒の素敵ポイントをみつけようとする(小さな秋をみつけると名づけた男は天才だ)紳士の集いが楽しくて、自分もぜひとも加わりたいと思いました。手のひらに息をはいて温める姿とかいいよね(ガシッ)。
まあ、そんな男の姿を見たら面白くないのは、付き合ってる(もしくはその気になりかけてるおおかみさん)たちで。ピノキオくんとゆかりちゃんという二人の仲を、もう一度ちゃんと向き合わせるための試練に、なぜか亮士くんまで巻き込まれましたが、ま、おかげで、おおかみさんがちょっと心を開いてくれたのでいいんじゃないかな。いや、やってることはこいつら本当にバカだな!と言いたくなるものでしたけど(にやつきながら)。
ちなみにここで出てきたりんごさんによるおおかみさんのツンデレ語講座は、やばかったです。ぶっきらぼうなおおかみさんの態度がこんなに可愛く見えるとは……。
楽しい一話のあとの田貫さんと宇佐見さんの恋は、カチカチで山になっちゃったら、そりゃ……と思いつつ、ちょっとシリアス風味な感じでしたが、友達の関係から大事な人だってことに気づいていく展開は良かった。そのあとのかぐや先生のお話は、大人の事情といいながら、まあ、よくある話ではありますが、普段はヘたれてるけど好きな人のために頑張る三門先生が格好よかった。きっとその恋は届くと信じてる。 にしても、暗躍するりんごさんの腹黒さが目立つな。
そして最後のデート話。「おおかみさんはこびとの国に迷い込んでこびとたちの争いに関わることになる」
王子様が迎えに来ることを夢見るおませな小学生たちに、普通のお付き合いというのはこういうものだよとお手本として引っ張り出され、無垢な瞳に退路を断たれて、しかたなく子供たちの前でデートする羽目になった二人ですが、ツンデレ炸裂させるおおかみさんの可愛さがハンパじゃなかった。手をつなぐだけでもアレなのに、腕を組んだり、ベンチに座ったり、そして……やばいやばい。いいなー青春だなー。
最後に語ったおおかみさんの女の子同士の秘密が最高にニヤリでした。
どうやら本編は次でラストだそうです。おおかみさんと亮士くんの恋がどういう形で決着するのか楽しみですね。
ちなみに本編終了後も番外編みたいな感じのを続けてくれるらしいので、まだまだ寂しくないよ。
オオカミさんと○人間になりたいピノッキオ (電撃文庫 お 8-17)
沖田 雅
アスキー・メディアワークス(文庫)
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