「あなたみたいな女は、何度も同じことを繰り返すだけよ。死にたくなったら言いなさい。わたくしたちは、生きている価値のない死人のような人間の扱いも得意なの」
男に騙されて売り飛ばされそうになった美咲が、死体ブローカーの「葬儀屋」に拾われて、彼の仕事の手伝いをすることになるお話。
うーん、設定は面白いし、展開も悪くないんだけど……物足りない。
たぶん、いろんなことがさらりと描かれてしまうからなんだろうなあ。年下の男に騙されて、借金の連帯保証人になり、仕事もやめて風俗に売られるという堕ちていく始まりなのに、悲惨さが伝わってこないんですもん。何ていうか、二時間ドラマみたいな感じ(偏見)。
それにしても、この人の描く「愚かな人」は、本当におバカで、読んでるだけでむかついてくる。美咲の弱さが生み出す愚かさなんてもう……馬鹿か!と言いたくなった。ぶっちゃけ、「葬儀屋」以外だったら、とっくに殺されてると思います。彼女と付き合っていた元彼氏も本当にもう(以下略)。
それでも、自暴自棄になり、死んでもいいやと思っていた美咲が、死を間近にする死体ブローカーの仕事を手伝うことで、生きたいと思うようになる展開は良かったです。
死神と桜ドライブ (メディアワークス文庫)
有間 カオル
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