「もう気づいているみたいだね、セロ。最近、無理に明るく振る舞っているように見えるよ。できれば隠しておくつもりだったけど、セロ自身が気づいているなら、そろそろ話した方がいいかな」
幻の魔導具「還流の輪環」を巡る争いに巻き込まれた少年セロが、黒猫の魔導師・アルカインと共に旅をするシリーズの第七弾。聖人の不穏な動きにより、六賢人たちの間に軋みが生まれる中、サイエントロフで、後に「疾風革命」と呼ばれる反乱が始まって……というお話です。
これはすごい。ラストに向けての盛り上がり方が素晴らしい!
まさか魔族がこんな形で戦いに参入してくるとは、それをみたアルカインたちの行動も、予想外でした。正義というか善というか、どんなことでも、一面だけじゃ見えてこないものがあるんだなと思わされますね。
それにしても、魔族に対して団結しなければならないときに、聖協会というか聖人クラリオンが突っ走ってるのはなぜかというあたりは、なるほどなるほど。たかが猫一匹とあなどれないものがあるのはよくわかります。
疾風革命のきっかけはともかく、建前が意外と立派で、しかけてる人たちを思うと裏がありそうに思いつつ、応援したくなるものがあります。小悪党どもがやられていくのはいっそ痛快ですが、嫌な予感をさせてくれるのが、セロが時折見せる過去の記憶のことですね。ホークアイの仮説が現実味を帯びてきたけれど、「シャンヤルル」で何が起きるのかドキドキです。
輪環の魔導師 7 (電撃文庫 わ 4-31)
渡瀬 草一郎
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