「ママ……ママがいます」
「な……」
今度はキリトが顔を強ばらせた。
「本当か!?」
「間違いありません!このプレイヤーIDはママのものです……座標はまっすぐこの上空です!」
バーチャルリアリティを駆使して、意識をすべてゲームの世界に完全ダイブさせるMMORPGでの戦いを描くシリーズの第四弾。今回は、SAOから帰還しないアスナを救うために、キリトが疑惑のVRMMO 「アルヴヘイム・オンライン」の世界に飛び込んでいく「フェアリ・ダンス」編の完結編です。
まったく、面白いったらないな。いろいろ都合いいところが多いんだけど、一気読みさせられました。
世界樹への道のりは、思った程でもなかったけれど、問題はそこから。いやあ、さすがのキリトも、アスナが近くにいることを実感したら、のんびり屋さんモードじゃいられないか。焦る彼を間近で見ることになったリーファの思いが、何とも切なく感じるけれど、でも、彼女の思いは、恋……のようなそうじゃないような、そんな感じだったんじゃないかなと思わなくもない。
兄への思いの代わりと言ったらなんだけど。なんだけど、その兄がアレだから、ショックは流石に大きくて、二重の苦しさにどうなるかと思ったけれど、そんな自分を好きになってくれた人がいるということが、気持ちを整理させてくれるから、人を思うってすごいなと思いました。ただまあ、剣で語り合うとか、なんと男らしいんだと思ったりもしましたが。
アスナのために。その思いで突っ走るキリトもさすがに届かない道のりがありましたが、リーファや、彼女のそばに来たレコンの決意、さらには約束どおりやってきてくれた仲間たちの思いに、熱くなる!
……けど、最終決戦は意外にあっさりしてたなあ。いや、いろいろエロくて、どうしようかと思ってたけど(期待するなよ)、さすがに反則だよなと思わなくも無かった。
ある意味、フェアリィ・ダンス編は、SAOの長いエピローグみたいなもので、ようやく現実も落ち着きを見せて、キリトは和人になってもモテモテなのねとニヤリとしつつ、SAO仲間たちのオフ会模様や、彼らが社会復帰していく姿に、あーよかったと胸をなでおろしたら……まだ続くのか。
次巻以降、どういう展開が待ち受けているのかわかりませんが、個人的にはキリトとアスナのお話にして欲しいなと思います。
ソードアート・オンライン 4 (電撃文庫 か 16-8)
川原 礫
アスキー・メディアワークス(文庫)
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