なあ、刻也。
……そんなにまであたしを信じたかったのかい?
特殊な力を宿した道具「アンティーク」を巡るお話の第七弾。今回は、刻也と咲の出会いがアンティークによるものであったという過去と真実が明かされて行くシリーズ最終巻です。
あー、なるほど、こういうことだったのか。ヴィジョンについては、ちょっと不思議だなと思うことはありましたが、ようやくはっきりした。同時に刻也が背負ったものの重さもはっきりしましたが。
咲との関係は、意地というのもあったと思うけれど、それ以上に積み上げてきた信頼が大きかったんだと思います。全てを知って、都和子と対立してまで、咲を守ろうとするところに、彼の意思と、辛さを感じました。
都和子さんとの対立はなあ、彼にとって、付喪堂骨董店がどんな意味を持つか分かるだけに辛く、都和子さんもまた、口では他人のように言っていたけれど、咲についての決意をするまで、どれほどの苦悩を抱えたか、よくわかります。
もう戻れないあの頃。わかっていながら、それでも……と悩んだ挙句に、刻也が最後に選んだ道は、辛いかもしれませんが、これ以上ないハッピーエンドだと思いました。
溺れるような感情と共に、きっと幸せをつかんでくれると、そう願いたくなります。
付喪堂骨董店〈7〉―“不思議”取り扱います (電撃文庫)
御堂 彰彦
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