「先生。私たちなら、やります。……試合、したいですっ」
「…………貴方たちまでがそう言うなら、仕方がありません。ただし一つ、条件があります。硯谷のレギュラーチームとして、慧心学園の素人さんたちに、全力で現実というものを教えて差し上げなさい」
小学生のバスケチームのコーチを引き受けた長谷川昴が、個性豊かな女の子たちに振り回されながら、バスケへの熱を燃え上がらせるスポコン物語の第四弾。今回は、初の他校との合同練習&練習試合模様が描かれるお話です。
保護者役の美星先生が急遽入院することになったことで、他校に赴いたら、風当たりが強くて、何かと問題ばかりなんですが、どんなところでも楽しんじゃう慧心学園のメンバーは、そりゃ強くなるわけだ。だからね、葵、キミはもうちょっと自重すべきだ。
とかなんとかありつつ、まあ、子どもたちとキャッキャしつつ、葵が勘違いしては騒いだりといういつもの前半があり、赴いた先での硯谷女学園で同じような境遇のコーチが居たりして、お互い迷いながらも、面倒をみている子どもたちのために、といういい刺激をしあったりと、そんな感じで話が進みましたが、やはり、素晴らしいのはバスケシーンです。いえ、個人的には試合の前日、昴がみんなを寝床に運ぶシーンもすっごい良かったですけどね。でも、試合になると……すごかった。
これまでは、経験者である智花を中心として動いていたチームだけど、新たなチームプレイが見えてきて、それがきちんと動いてるところがすっごくいいんです。アイス・エイジとかナチュラルボーンのトリックスターとか、各選手にうまい二つ名つけて、その名に恥じないプレイをしてくれるからしびれました。ああ、ほんといい。
ただ試合に挑むだけではなく、バスケを通じて成長して行く子どもたちのお話でもあって、はじまりはいがみ合っていた子どもたちが真剣にプレイしあって、お互い切磋琢磨していく様には……指導者として、こんなうれしいことはないんじゃないかしら。
敵ながらあっぱれな選手もいるし、もちろんこっちも力いっぱい応援したくなるものがあり。そして、あの最後のシーン。涙もんでした。思わず SLAM DUMK のワンシーンを連想し、感動させられました。すごいなあ。試合までの間が、もうちょっとアレなら、もっといいのに……と毎回思いつつ、楽しいので読んじゃいます。
ロウきゅーぶ!〈4〉 (電撃文庫)
蒼山 サグ
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