「……今なら、俺達なら……」
「平和島静雄を、どうにかできるんじゃねえか……?」
池袋を舞台に、首なしライダー・デュラハン、情報屋、非日常にあこがれる少年、最強のバーテンなどが、入り乱れて騒動を引き起こすシリーズの第七弾。今回は、姉と弟と顔を変えた少女の歪な恋や、赤林の過去、バーテンダーをめぐる争いなどが描かれる短編集です。
狂ってる人が多いおかげで、休日とか日常とかいうには、とても落ち着かないものがありますが、これがデュラララなんだろうなあ。何ていうか、とある物語の断片を切り取ったって感じですね。
個人的に好きなお話は日常B『はぐれ者コンチェルト』かな。粟楠会の昼行灯・赤林の過去が描かれるお話は、やってることはアレなのに、何とも人情味を感じるものでした。暴力に明け暮れていた男が、惚れた女のためにきかせる甲斐性は、まったくもって愛とは人を変えるものだなあと思う次第です。
きっとこれからも、もしかしたらという思いを胸に抱えながら、悪と前の間をゆらりゆらりと生きていくんだろうなあ。
楽しかったのは、日常C『取り立てラプソディー』です。バーテンダー・平和島静雄に、女の影が?という噂が流れて、ならその女を……と思って動く浅はかな連中たちが、何に手を出したかを痛感して行くお話は、「だから言ったのに」と言いたくなる展開が楽しかった。あの人たちに手を出しちゃだめだよね。
ラプソディーなんてタイトルがあるとおり、まさかの恋かと思いきや、ちょっとアレな気がしないでもないですが、平和島静雄をめぐる女の争いという意味では間違ってないかもしれません。愛する者を壊したいという衝動はさておくとして、そう簡単に壊れる男じゃないから良いか(いいのか?)。
彼を巡る争いは、今後の本編でも語られると楽しいことになりそうです。
本編という意味では、エピローグ&ネクストプロローグで、何やらきな臭い動きがあったので、とても楽しみであります。ダラーズ関係もいろいろ気になるし、早いところ続きが読みたいですね。
デュラララ!!×7 (電撃文庫)
成田 良悟
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