やっぱりあの男のことは『嫌い』だ。
けれど―なのに―
こんなことが、有り得るのだろうか?
『嫌い』なまま―『好き』になりつつあるだなんて、有り得るのだろうか?
メイドや執事になるための専科である従者育成科に編入した見た目ヤンキーな秋晴が、お嬢様方と繰り広げるドタバタコメディ第十弾。今回は、秋晴が、ピナ・みみな・鳳と秋葉原へ行くお話と、セルニアと秋晴のデート、大地が気になるという岡の頼みで、秋晴がダブルデートに参加して……というデート三昧な一冊でした。
読んでてニマニマしちゃう。
どのお話も楽しいけど、やっぱり一番はセルニアと秋晴のデートですよ。先日のお礼という口実で一日を共に過ごす二人は、初々しいところを見せたり、いつもどおりのケンカが始まったりと、楽しいばかり。
特に、ときおりドキドキする秋晴の様子にはたまらないものがありました。どんどん差がついてるように思うぞ、朋美よ。まあ、僕はセルニア好きなんでいいけど。
町に繰り出して、些細なことでケンカして、意地を張りあいながらゲームで勝負する姿は、仲が良すぎるようにしか見えない。今のところ、男と女という感じではないけれど、一日が終わった後に「悪くない」と言える関係は、これからを思わせますよね。
更なる思いを実感し始めたセルニアが、どんな積極性を見せてくれるか楽しみでなりません。
その他の話では、大地のお話が良かったなあ。
岡さんのお願いで、岡、大地、秋晴、四季鏡早苗のダブルデートをするんですが、秋晴視点からだと、いつものようなお約束トラブルをやりつつ、ひとまず一日を過ごした……と思ったら、大地が落ち込んでてなんだなんだ?というところで話が終わり、同じ一日を大地視点で見てみると……ニヤニヤが止まらないんです。自分で意識しないまま、秋晴ばかりを見ているから、不機嫌炸裂なんですよね。しかも、そのことを岡に指摘されたら、そりゃ、衝撃を受けるわ。
あと二年、同じ部屋で過ごさねばならないのに、思いを自覚してしまったら、さてどうなるのかしら?
れでぃ×ばと!〈10〉 (電撃文庫)
上月 司
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