Home > ライトノベル > [支倉凍砂] 狼と香辛料(13) Side Color 3

[支倉凍砂] 狼と香辛料(13) Side Color 3

「うまいものを食いたければ倍の金を。もっと満足したければ倍の量を。さらに喜びを倍にするにはどうすればいいか?」
ホロが豚の丸焼きを見てロレンスに向けた謎かけ。ロレンスは、笑って言葉を続けていた。
「共に食べる相手を増やせばいい。お前がうまそうにパンを食べる姿を見ていたらな、十分腹一杯だ」

麦に宿り豊作を司る賢狼の少女・ホロと商人ロレンスの旅路を描く物語の第十三弾。今回は、短編集。桃のはちみつ漬けを手に入れるために奮闘する「狼と桃のはちみつ漬け」、狼除けのお守りについて語る「狼と夕暮れ色の贈り物」、ホロ視点による「狼と銀色のため息」、ノーラの側に付き従う犬エネクの視点で描かれる「羊飼いと黒い騎士」の四編が収録されています。

ああ、楽しい。 ホロとロレンスが繰り広げるやり取りは、くすぐったくて、温かくて、信頼があって、素敵だなあ。読んでて楽しくなってしまう。もちろん、ひねくれ者同士ですから、直接的に愛をささやき合うことはないけど、謎かけを通して、相手の思いを汲み取って、笑顔を見たいが故に行動する二人が素敵でした。
それにしても、最初の二編のロレンスのクサい台詞がたまらん。

ホロ視点では、ロレンスの扱いが酷いなあと思いつつ(羊とか!)、文句を言いながらも拗ねちゃう様が見えて、ニヤニヤでした。
毛皮の売買で珍しく儲けた(といったら可哀想か)ロレンスでしたが、よりによってホロの……ね。大いに拗ねた内心を隠して、ロレンスをやり込める笑顔が素敵すぎた。 今回はどのイラストもホロが可愛かったなー。

そして「羊飼いと黒い騎士」。夢であった仕立屋になるために、疫病で壊滅しかけた町へ行くノーラを、騎士のように付き従う犬・エレクが語るお話なんですが、これはよかった。

ノーラはほんとお人好しで、そんな彼女にやきもきしつつ、誇らしく思うエネクがとてもいい。こんな人の側にいられたら、そりゃ騎士たらんとするエネクは嬉しくなっちゃいますよね。
ノーラにしても、決して不安がない訳じゃないんだけど、二人っきりになると胸の内をエネクに漏らして、言葉は話せないけれど、主のためにペロッと慰める関係がとても良かったです。いや、けしからんとも思うけどね!

素敵な短編集に大満足。つぎは長編らしいので、そちらも楽しみですね。

狼と香辛料 13 (電撃文庫 は 8-13) - 支倉 凍砂

狼と香辛料 13 (電撃文庫 は 8-13)
支倉 凍砂

アスキー・メディアワークス(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[支倉凍砂] [電撃文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [支倉凍砂] 狼と香辛料(13) Side Color 3

Trackback:1

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/3379
Listed below are links to weblogs that reference
[支倉凍砂] 狼と香辛料(13) Side Color 3 from booklines.net
狼と香辛料13巻の感想レビュー(ライトノベル) from gurimoeの内輪ネタ日記(準備中) 2009-11-08 (日) 21:28
電撃文庫のラノベ、『狼と香辛料?? Side Colors ?』(支倉凍砂先生原作、文倉十先生イラスト)が発売中です。 表紙は勿論ホロ。 ホロといえば狼...

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [支倉凍砂] 狼と香辛料(13) Side Color 3

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top