「あたしはそういうとき、藤和さんの味方にはなんないよ」
「うん」
「でも、」
そこで区切って、リュウシさんが一歩距離を置く。
手を後ろに組んで、はにかんで、僅かに前屈みとなって。
「でも、にわ君の味方にはなると思う」
都会の叔母さんの家に預けられることになったら、なんと叔母さんの家には電波な娘がいて……、甘酸っぱい高校ライフを期待した男の子・真が、癒し系な女の子、りんとした女の子、電波女、四十路一歩手前の女の人などと繰り広げる青春物語の第二弾。今回は、元・電波女のエリオが社会復帰を目指すお話です。
これは面白かった!
社会復帰をしたいと言い出したエリオを手助けする真は、なんだかんだ言いながらお人好しなんだよなあ。そうそううまくいかないけれど、彼の支えがあるからこそ、エリオも動こうと思ったんでしょう。
そんな真の様子に、思わず言いたくなかったことを告げてしまったリュウシさんは、まさに恋する乙女じゃないですか!
自分の中の嫌な気持ちに気づき、雨の中を走る彼女は、応援したくなるものがあるなあ。
今回一番笑ったのは、家にリュウシさんと前川さんがやってきたときのシーンですね。エリオもいたので、嫉妬&構って合戦が繰り広げられるところは楽しかった。「他茶」には盛大に吹き出させられましたよ!
まったく真には、デリカリーが足りない。
とまあ、ラブコメ模様にうふふとなっていたんですが、ここで僕の心の全てをかっさらっていくのが、まさかまさか、あの女々さんだとは思わなかったです。
ついに四十路を迎えた彼女は、前半ではあまり登場していなかったんですが、いやはや、それもそのはず。こんなに動き回っていたのか!
幼き頃の思い出を胸に、「お迎え」を意識し始めたおばあちゃんのために、ひたすら走り続けて、町の異変を作り上げて、宇宙を目指すペットボトルを打ち上げて……
素晴らしかった。涙が出そうになった。
どんな年齢になっても、人は人のために、まっすぐ進んでいくことができるんだなと思った次第です。
こういうステキな四十歳になりたいですね。
電波女と青春男〈2〉 (電撃文庫)
入間 人間
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