Home > ライトノベル > [杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう

[杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう

「ぼくはもう、彼の言うこと為すことにいちいち驚かないことにしましたよ。それこそ慣れておかないと、具合を悪くするだけなのでね」 笑みで同意を示しながら、しかしゴーウェンは、オルバの駆け去ったあたりをあたりを遠い目つきで見やった。 「慣れ、だけの問題ならばいいが。このところ、奴は心身ともに『皇太子』になりすぎている」

うつけと評判なメフィウス国の皇子ギルと瓜二つな顔をしていたことで、明日の命もわからぬ剣奴隷から、皇子の影武者に抜擢されたオルバが、陰謀渦巻く都で生き抜いていくファンタジーシリーズの第三弾。今回は、隣国タウーリアの侵攻を阻止すべく、辺境にあるアプター砦へとオルバたちが向かうお話です。

これまでは仮面の剣士として、単独&剣で動いてたところがあったけど、だんだんと全体を俯瞰しながら、情報を集め、兵を動かし始めましたね。

駆け引きらしいものはあまりしていないにも関わらず、うつけという評判すら利用しながら、戦の準備をしていく展開にニヤリとさせられる。毎度毎度、ひとつのことを成し遂げたあとの周囲の評価の変化の仕方が痛快ですね。

予想がつかない戦の展開もさることながら、ビリーナとの関係もちょっとずつ変わってきたのが印象的でした。
嫉妬めいた思いにはちょっと意外に思いましたが、中途半端な地位にいる自分は、皇子の隣に立つ資格はあるのかと悩みながら、自分の場所を得ていくところは、とても良かった。

今回の作戦をみていると、このふたりは、相互に補完していく関係になりそうだなあ。いいコンビだと思うけど、それがロマンスに発展するのはいつかしら?

なーんて甘いことを考えていたら、意外なところから刃が向けられてきたなあ。まあ、これほどの変貌にもかかわらず、今までだれも意識していないほうが不思議だったのかもしれませんが、さて、彼女は敵になるのか味方になるのか。
気になるばかり。

烙印の紋章〈3〉竜の翼に天は翳ろう (電撃文庫) - 杉原 智則

烙印の紋章〈3〉竜の翼に天は翳ろう (電撃文庫)
杉原 智則

アスキーメディアワークス(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[杉原智則] [電撃文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/3023
Listed below are links to weblogs that reference
[杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top