「ぼくはもう、彼の言うこと為すことにいちいち驚かないことにしましたよ。それこそ慣れておかないと、具合を悪くするだけなのでね」 笑みで同意を示しながら、しかしゴーウェンは、オルバの駆け去ったあたりをあたりを遠い目つきで見やった。 「慣れ、だけの問題ならばいいが。このところ、奴は心身ともに『皇太子』になりすぎている」
うつけと評判なメフィウス国の皇子ギルと瓜二つな顔をしていたことで、明日の命もわからぬ剣奴隷から、皇子の影武者に抜擢されたオルバが、陰謀渦巻く都で生き抜いていくファンタジーシリーズの第三弾。今回は、隣国タウーリアの侵攻を阻止すべく、辺境にあるアプター砦へとオルバたちが向かうお話です。
これまでは仮面の剣士として、単独&剣で動いてたところがあったけど、だんだんと全体を俯瞰しながら、情報を集め、兵を動かし始めましたね。
駆け引きらしいものはあまりしていないにも関わらず、うつけという評判すら利用しながら、戦の準備をしていく展開にニヤリとさせられる。毎度毎度、ひとつのことを成し遂げたあとの周囲の評価の変化の仕方が痛快ですね。
予想がつかない戦の展開もさることながら、ビリーナとの関係もちょっとずつ変わってきたのが印象的でした。
嫉妬めいた思いにはちょっと意外に思いましたが、中途半端な地位にいる自分は、皇子の隣に立つ資格はあるのかと悩みながら、自分の場所を得ていくところは、とても良かった。
今回の作戦をみていると、このふたりは、相互に補完していく関係になりそうだなあ。いいコンビだと思うけど、それがロマンスに発展するのはいつかしら?
なーんて甘いことを考えていたら、意外なところから刃が向けられてきたなあ。まあ、これほどの変貌にもかかわらず、今までだれも意識していないほうが不思議だったのかもしれませんが、さて、彼女は敵になるのか味方になるのか。
気になるばかり。
烙印の紋章〈3〉竜の翼に天は翳ろう (電撃文庫)
杉原 智則
関連エントリー
[杉原智則]
[電撃文庫]
[ライトノベル]
Home > ライトノベル > [杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう
Trackback:0
- TrackBack URL for this entry
- http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/3023
- Listed below are links to weblogs that reference
- [杉原智則] 烙印の紋章(3) 竜の翼に天は翳ろう from booklines.net







