「じんえい」
「なんだよ?」
「すき」
「……うざ」
二十年前、神権を求めて姿を現した八百万な神々が、ある日突然失踪した。このままでは国内の産業に問題が生じると考えた政府は、神に取り憑かれた「ある意味」幸福な男・品部人永に、神様探しを依頼して……ペッポコ神と気の多い男が、人と神の間を取り持っていくお話です。
役に立たないけど、癒し系のかわいい神ヘッポコを連れて、その土地の神と人の諍いを仲介をしていくというお話は、とても好みなんですが……ちょっとだけ好みからずれてるところがあって、そこが致命的だったりするから(個人的にね)惜しいです。
とかいいながら、涙ぐまされましたけどね。
人からも土地の神からも疎外され、四面楚歌状態でありながら、それでもなお、逃げ出さずに立ち向かう人永がやりとげた策が見事でした。「かあさん」にじわり。
そのあとにだまされた!と叫びたくなったけど、いい意味でしてやられた感があって、にやりとしました。
では、何がダメだったかといったら、ヘッポコの扱いですね。
ネタばれになるので、あまりはっきりとは書きませんが、匂わす程度ならまだしも、あそこまでカードを全面的に切られたら、人永の努力が必要なくなっちゃう気がして(既に微バレしてるような)、どうにも興ざめてしまうものがありました。
普通にそのままでもお話としてはいけたと思うんだけどなー。
お話がつまらないわけではなかったので、余計に残念に思うのかも知れない。
第15回電撃小説大賞選考奨励賞受賞作。
神のまにまに!―カグツチ様の神芝居 (電撃文庫)
山口 幸三郎
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