「それで、きみはなにをすればいいのかな、トモハル?」
「それは……」
突然の彼女の質問に、僕はハッと顔を上げた。
「彼らはきみになにを期待していたの?嘆き悲しむこと?それとも彼らの仇を取ること?」
幼馴染の水無神操緒に取り憑かれた夏目智春が、兄・直貴の残した「イクストラクタ」を手にした事で、世界の真実へと立ち向かうことになるシリーズの第十二弾。今回は、非在化が進む一巡目の世界で、智春が世界の秘密に触れるお話です。
アニアや嵩月がいろいろ気分を盛り上げてくれるんですが、何ともやりきれない思いになるのは、「あちら」とは違うことをまざまざと見せつけられるからだろうなあ。智春の思いが辛く感じますが、同時にここでの出会いが謎解きのキーとなるから、油断できません。
悪魔の雌型と雄型の違いやら何やらと、今までの伏線を回収しまくって、ああ、なるほど、こういう繋がりをしてくるのかという展開が面白かったです。
ただ、智春に背負わされたものってのがすごい大きいですよね。究極の選択よろしくな状態ですが、泣き言を言いながらも、考えに考えて、ちょっとだけ成長した姿が見えたように思えます。
最後はわかっていても辛いものがありましたが……これって二巡目に戻ったら、もしかしてくれないかしら、という淡い希望を持ってるんですが、どうなんでしょう。続きが気になります。
アスラクライン〈12〉世界崩壊カウントダウン (電撃文庫)
三雲 岳斗
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