「わかんねえのかよ!?それが本当にわかんねえのか!?」
夜空に星はなく、道を導く星座も見えない。自分がどこにいるのかもわからない。ただここには、この腕の中には彼女がいる。彼女があるところに自分はいる。
それだけがたった一つ確かで。
「俺がいる場所がここ以外のどこにあるんだよ!?」
超弩級ラブコメ完結編。
行くあてもなく、さりとて手を離すことはできない。繋いだ手だけで、このふたりの距離を、見せてくれるんだからすごいですよね。言いたい。けど聞けない、もどかしさがとても伝わってくる。
それだけに、橋の欄干でのひとときは、イラストと併せて、胸きゅんになりました。切ないときも温かさあふれる笑いが生まれるっていいなあ。これは、仲間が集まってくれたときも思ったけど、この雰囲気こそが、とらドラの素晴らしいところだと思う。
てっきり勢いで一気に動くのかと思ったけど、現実を見てしまうのは、やっぱり苦労してきたからなんだろうなあ。普通見えないよ。
それまで母子家庭で生きてきたからこその、想像できてしまう未来に、泣き崩れるところは、ほんと苦しかったけど……諦めなかった。そのことが竜児の強さだと思いました。
不安で不安でたまらないけど、幸せのために諦めず、もう一度「家族」を見直していくところには、何でもないところなのに、じわじわきてしまうものがあって大変でした。
よかったよ。よかったね。あの場にいた人みんなに言いたかったです。
「家族」を知ったからこその竜児と大河の決断には、みのりんじゃなくとも、亜美じゃなくとも辛いものがあったと思うけど、でも、この思いがあったからこそ、ラストが映えたんだろうなあ。
猛々しい力強さを見せる大河のエネルギーあふれる言葉に、笑みを浮かべながら涙しました。
あー、よかった。ほんとよかった。
アクセルを踏んだ直後にブレーキを踏む展開にフラストレーションが貯まりましたけど、最後の笑顔で、幸せいっぱいな気持ちになりました。最後まで読めたことを嬉しく思います。
素敵な物語を届けてくれた竹宮さんに感謝を。次の作品も楽しみに待ってます!
とらドラ 10 (10) (電撃文庫 た 20-14)
竹宮 ゆゆこ
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