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[時雨沢恵一] メグとセロン(4) エアコ村連続殺人事件

セロンは、笑顔のラリーがドアをしっかり閉めた直後、興奮気味の口調で、しかし表情はいつもとそれほど変わらない様子で、
「み、み、み、見たか?髪を下ろしたメグミカさんは世界最強だぞ!」
「ああ。ちょっとだけ見たよ。合宿ならでは、だな」

クールなセロンと、おとなしいけど正義感あふれるメグミカ、セロンの親友にして熱血なラリー、すらりとした長身でラリーの幼馴染のナタリア、人当たりのよい皮肉屋ニック、好奇心旺盛な情報屋ジェニーという男女三人ずつのグループが集まる新聞部が活躍する学園コメディの第四弾。今回は、新聞部の夏合宿をするために、みなで保養地に向かうお話です。

いいなーいいなー。みなで旅行するって、なんでこんなに楽しいんでしょう。いつもと同じような会話なのに、いつもと違う。そんな雰囲気がにじみ出てて、こっちまでワクワクしてしまいます。

そんな中、ニヤニヤさせてくれるのはセロンです。合宿だっていうのに、お知らせの電話をメグにかけるだけで汗だくになり、旅行先ではいつもと違うメグを見ることができてドキドキしたり。また、他のメンバーがさりげなく、ふたりっきりにしてあげるところが心憎いですよね。見守ってるとほんと微笑ましい限りです。

一応、新聞部の合宿なのでカメラの使い方をマスターするという名目で、保養地をいろいろ動いてましたが、平和な地で殺人事件に巻き込まれることになるから、なかなかのトラブルメーカーですね。
ただ、連続殺人話は、個人的には物足りなかった。謎そのものはともかく解決までが、ものすごく性急で、あまり謎解きな感じを味わえなかったのが残念です。

そんなこんなでいろいろあったけど、メグもセロンもちょっとずつ見えてくるものがあったのは、良かったんじゃないかな。最後にふたりで会話するシーンとイラストが素敵でした。いつかふたりで……とか思って、キャーキャーする自分がいる。

「じゃあ撮ってこい!遠慮なく撮ってこい!肖像権なんて言葉は知らないふりしろ!忘れるなよ。その一枚の写真は、撮った一秒後はフィルムの無駄遣いに思えても、一年後にはいい思い出になる。十年後にはかけがえのない宝物になる。百年後には歴史的資料になる」

メグとセロン〈4〉エアコ村連続殺人事件 (電撃文庫) - 時雨沢 恵一

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