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[峰守ひろかず] ほうかご百物語 4

「でさ、伊達さん。白塚にチョコやんねえの?」
「え。あ、あたしが……しっ、しししし、真一に?」
「ほれ今日ってバレンタインだし。伊達さんはてっきり気軽に渡すもんかと」
「な……ないよ」
「へ?」
「ないからね、そんなのは!」

きれいな人を描くことが大好きな美術部員・白塚真一と、美少女妖怪のイタチさん、美術部員なのに妖怪の研究が趣味の経島先輩など、美術部員の面々が、学校内に現れる妖怪を退治するシリーズの第四弾。今回は、いつものように妖怪退治をする美術部員たちの前に、妖怪退治を邪魔する生徒が現れて……という三学期のお話。

三学期ってことは、二月があって、ということはもちろんバレンタインもあったりするんですが、この日のふたりのギクシャクさがたまらないですよ。
しかも、普段イタチさんへの好意を前面に表す真一が、イタチさんに迷惑がられてるんじゃ……と悩んだりするから、ニヤニヤが止まらなくなる。本人たちは真面目に悩んでるんでしょうけれど、意識しあってる二人の様子は、どうみたって……、ねぇ?

ま、ギクシャクしながらも、やることはやってるから、カップルにしか見えないですけどね。準備体操のシーンの微笑ましさは、転げ回ること請け合いです。

今回登場した妖怪退治を邪魔する兄妹の話は、延ばし延ばしになっていくので、ちょっとアレなんですけど、頑なに話し合いをしようとするイタチさんの思いと、彼女の思いをバックアップする真一の関係は、やっぱりいいなあ。
悩める真一もいいけれど、やっぱり好意を前面に押し出してイタチさんを照れさせる真一が一番です。もちろん、一番は、イタチさんの可愛さですけどね。これだけは言っておかないと。

あー楽しかった。これって続くのかなー。物語内の時間はちょうど一年というくぎりがついたけど、まだまだ読んでいきたい気分。個人的には、生徒会副会長・新井輝の恋いの行方が気になってたりするんですが、はてさて、どうなることやら。

ほうかご百物語〈4〉 (電撃文庫) - 峰守 ひろかず

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