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[川原礫] アクセル・ワールド(1) 黒雪姫の帰還

「あの馬鹿げたスコアを出したのはキミか」
―<黒雪姫>
一種凄絶な美貌を僅かに傾け、学校一の有名人は音もなく前に進み出た。
「もっと先へ・・・…<加速>したくはないか、少年」

生活の半分が仮想世界に依存するようになった未来を舞台に、いじめられっ子のハルユキが、生徒会の副会長である美少女<黒雪姫>と出会って……。<加速世界>と呼ばれるバーチャルな存在を駆使したバトルが描かれるお話です。

これは面白かった!黒雪姫先輩の魅力にやられまくりです。天才肌の姉御的な言動が格好よくて、かと思いきや嫉妬光線出したりして。このギャップがとても魅力的です。
そんな完璧な先輩に声をかけられることすらありえないと思ってるハルユキが、何かと振り回される姿が、素敵にラブコメってて楽しかった。

先輩がなぜハルユキに声をかけてきたか。というのは<加速世界>と関係があって、「BRAIN BURST」と呼ばれるアプリをインストールすると、意識だけが超加速するようになる。体感30分=現実1.8秒。ただしバーストするには、ポイントが必要で、ポイントをためるには、<加速世界>でのバトルに勝たなければならない。というわけで、この<加速世界>で彼女がなにをしたいかってことが、見えてくると面白くなってくる。

それまで現実はいじめられるだけで、ひたすらバーチャルな世界に引きこもっていたハルユキが、新たな世界を見せてくれた先輩のためにと、はじめはどちらかというと流される形で、でも後に自分の意志で前を向き戦うようになっていく展開が良かったです。

敵対する相手を前にして甘いなと思うこともあったりするけれど(っていうか僕が冷酷なのか?)、黒雪姫を主軸としたチームが、これからの熱いバトルを思わせてくれますね。
さりげなく見せてくれる恋愛要素も素敵なので、続きを楽しみに待っていたいと思います。

第15回電撃小説大賞大賞受賞作。

アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫) - 川原 礫

アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)
川原 礫

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