「今から一緒に空を飛んでやる。出来なかったらお前、地球人になれ」
両親が海外赴任で、都会の叔母さんの家に預けられることになった真。転校生として都会へ行くなんて、青春っぽくないか?と甘酸っぱい高校ライフを期待したら、なんと叔母さんの家には電波な娘がいて……癒し系な女の子、りんとした女の子、電波女、四十路一歩手前の女の人などと繰り広げる青春物語。
これは面白かった!
「嘘つきみーくん」は嫌いじゃないけど……ぐらいだったので、新シリーズはスルーしてたんですが、どうにも評判良さげだったので手を出しましたが、まさかこんな素敵な青春物語が読めるなんて!
良かった、ほんと良かった。
何といっても良かったのは、学校で知り合った御船流子さん(あだ名はリュウシ)でしょう。転校生ということもあり、彼女のほんわかとした天然っぷりは、知り合いのいない真にとって、大きな力になりましたよね。一緒に変える機会があったときのやりとりは、青春ポイント高かったです。
しかもただ天然なだけじゃないからいいんですよねー。「神秘」の質問についての回答に、やられました。
このほか、凛々しき虚弱お姉さまなクラスメイトの前川さんや、無防備に近寄る天然or計算な叔母さんとのやり取りも、すっごい楽しくて、読んでるときニヤニヤ笑いが止まらなかったです。この二人は、どちらかといったら、真をからかう楽しさを味わってる気がしないでもないけど。
そして電波女エリオ。
突拍子もない登場から、宇宙人を自称して飛んでる会話など、美少女であるという点を考慮しても、かかわり合いを持ちたくない子のように思っていましたが、彼女の抱える穴を知ってしまうと、何となく放っておけない気持ちも分からなくもない。
それでも、リュウシさんと楽しくやっていれば……なんて思ってたけど、そうかそうか、そこで真くんは動きますか。
それまでのどこかモヤモヤした気持ちを吹き飛ばす滑走と滑空には、なんていうか、もう、思わず一緒に叫んで見たくなるものがありました。いやあ、すかっとした。
これまでエリオが被っていた仮面がちょっとだけ外れて、真に向ける視線が変わってきましたが、さて、彼の青春ポイントはともかく、恋愛ポイントはどうなっていくんでしょうね?とても楽しみです。
電波女と青春男 (電撃文庫)
入間 人間
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