「あなたが守る神の座 ― 聖王女は、忌まわしき誓約に縛られています」
ハーヴィンはふたりを見つめ、穏やかだがしっかりとした口調で告げた。
「その誓約の猶予を伸ばす方法と、そして……神々の秘した真実を、お話します」
ダルディス皇国の侵略により、故国と両親を失った聖王女アリアンと、虜囚となった彼女が逃亡するのを助けた傭兵レオンが、それぞれの目的のために、万界の王が手にするという王獅子の至宝(レガリア)を求めるファンタジーの第三弾。
今回は、アリアンの忌まわしき誓約と神々の秘した真実の一端が見えるお話です。
アリアンに課せられたものが重く感じたなあ。今まで前を向いていたアリアンが、このままだとどうなるかという未来を見せられて恐れおののいてしまい、留まることを洗濯する姿が印象的でした。意外ではありましたが、あれを弱さとは思えなかったです。
逆にレオンは、傭兵として生きてきたなら、そのくらいは想像できるんじゃないかと思わなくもないけれど、動揺してしまうのはアリアンだからでしょうね。
それまで、お互い大切な人であることは意識し会っていたのに、主従という関係以上に近づこうとしなかったふたりにもどかしいものを感じましたが、アリアンの身に降りかかるかもしれない出来事から目を背けず、共に歩いていくことを決意したレオンの言葉と、それに応えて儀式を行うアリアンの姿が忘れられません。このシーン最高でした。
一方、皇都では、不思議な少女がやってきて、ユーサが動く羽目になったときに、権力争いが始まるから面白くなってくるんだ。強くとも一枚岩ではないところに、皇都の弱さがありますね……と思ってたら、それすらユーサの計算だったときには。いやはや恐れ入る。
やっぱりこちらは磐石かと思いきや、まだまだ油断はできないようですね。むしろ火種はという意味では、こちらの方が大きくなりそう。ユーサの苦労が感じられるだけに、ドキドキがとまりません。
続きがとても楽しみです。
獅子の玉座「レギウス」〈3〉妖精楽園 (電撃文庫)
マサト 真希
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