「あの、できれば、ほんとに出てくれないかしら!」
「え?」
茅原さんはいきなりそんなことを言い出した。
「あ、あの、それって……」
「こ、言葉のとおり。十日後の二月十四日にあるオーディション本選に、乃木坂さんに本当に出てもらいたいの」
天然で、お嬢様らしからぬ秘密を抱えていた乃木坂春香を守るために、秘密を知ってしまった綾瀬裕人が、何かと世話を焼いていくうちに、だんだんと二人の距離が……という気恥ずかしくも、温かい気持ちになれるラブコメシリーズの第九弾。今回は、 春香が人数合わせでタレントオーディションを受けることになって、というお話。
人数合わせという話だったのに、いつの間にか……というのは何気にひどい話ですが、トレーニングを楽しそうにやってる春香を見たら、何も言えなくなってしまうあたり、裕人の思いが見えてきます。大事に思っているからこそ、その頑張りを遮りたくないってのはありますよね。
これまであまり自分から思いを見せなかった春香が、ちょっぴり積極的なところを見せてくれたりして、(エチュード最高でした)、二人の間がよりいっそう縮まったものを感じたから、ちょっとずつ距離が開けられていこうとするところは、胸に痛いものがありましたが、迷いながら、時に叱咤されることもありながら、自分の思いをはっきりと自覚して、前を向く裕人が恰好よかったです。流されていくことがないわけじゃないけど、芯があるから、みんなに好かれていくんでしょうね。
でも、その分、椎菜はちょっとかわいそうでしたけど。いい子すぎるせいか、どうも春香に塩を送っちゃうんだよなあ。あ、でも、接触という意味では、今回一番良い思いをしたかもしれません。春香だってあそこまでのことはやってもらって……ないよね?
個人的には春香のほうが好きなので、応援しにくいところではあるんですが、それでも椎菜には幸せになってほしいなと思ったりもする。
そういえば、「乃木坂春香の秘密」はアニメにもなったんでしたよね(あれ、もうDVD出てるのか)。今回はそれに纏わるネタが多かったように思います。声優さんのアフレコ話とか、へーと思いつつ読んでみたりしました。
それにしても信長の妹・真尋ちゃんは可哀想度では、椎菜を上回るかもしれない。毎回ニヤミスおおかったけど、今回もまた……。
次巻では「報われないポジションナンバー1だったあの人のターンになる」らしいですが、さてさて、椎菜か真尋かそれとも……?
乃木坂春香の秘密〈9〉 (電撃文庫)
五十嵐 雄策
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Comment:1
- ジャラル 2008-12-10 (水) 11:08
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今回はアニメ版に出ていた声優さん大量出演で・・声優さんの寄書き台本、私も欲しい(笑)。ちなみに後藤麻衣さんはアニメでは美夏を演じていて、「乃木坂美夏の麻衣ふぇあれいでぃお ! 」のパーソナリティをしています。ちなみに自他共に認めるオタクだそうで(笑)。
次巻では今回出番無かった信長の妹・真尋ちゃんの登場を期待。春香以上の気合の入ったオタクだと面白いですが・・・。








