「あら。なかなかの美形ですwね。秋人様には劣るとも勝りませんけど!」
みんなの複雑な反応は、籐子様の簡潔な感想がすべて物語っていた。
「う、うそだろ……!?」
そこに写っていたのは、すらりとして背の高い、少々鼻のつく笑みを浮かべた、とってもきれいな顔立ちの―
男、だった。
オチこぼれ陰陽道の占家・秋人が、バラ撒かれてしまった二十二枚のタロットカードを集めて封印するお話の第四弾。次なるタロットは……男?ということで、悶々と秋人が悩んでいたら、「宮殿」が怪しい動きをし始めて……というお話です。
おおっと、まさか、こっち側から動いてくるとは思わなかった。クイーンことアメジスティアの地位も、それほど磐石ってわけじゃないのか。プライドと、アメジスティアよりも高い地位を持つネイヴの嫌味に、拳を震わせてましたが、そのネイヴの動きが嫌らしいですねぇ。
有力な占家が動き出して……と、秋人たちが動けなくなるような包囲網が徐々に感じられて、さあどうなる状態なのに、秋人たちがいつもどおりの痴話喧嘩三昧だから、まったくもう、って思います。せっかく、『隠者』のカードを持つ結夏がサインを出してたのに。
様子がおかしいってのは気づいていても、それがいつもの騒ぎにまぎれてしまうのは、この面子のいいところでもあるんですけど、今回はそれが裏目に出ましたね。
ちなみに、個人的に一番好きなシーンは、結夏と秋人が、幼いころのエピソードを語り合うところでした。小さいころって、からかわれたら、反射的に残酷な仕打ちをしちゃうこともあるんだけど、それをちゃんと取り戻す秋人の優しさが、微笑ましい。こりゃ結夏が目を離せなくなるわけだよねぇ。早いところ、素直になっちゃえばいいのにとニヤリ。
で、六人目のタロット主は、散々匂わせていたとおり……と思ってたのに、まさかまさかの方向に進んでいかれて、意表つかれまくりでした。なるほど、今度は団体戦になるわけか。
ただ、既に力を覚醒させている相手と異なり、こちらは意思の疎通すら間々ならない状態で、さらに人質といってもいい人が連れて行かれてしまったので、ここから秋人がどう立ち向かっていくのか。続きが気になります。
タロットの御主人様。 4
七飯 宏隆
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