「……みんなは、後ろから来てくれ。絶対に離れないでくれよ」
「よっし」
「では僕たちも」
「行くのです」
「当然よね」
喜ぶ四人を見ながら、ラリーが小声でセロンに話しかける。
「薄暗い地下で女の子と冒険 ― ある意味二度とないチャンスじゃないか。なあ?」
学校行事のお手伝いにきたら、気になっていた女の子、メグミカと出会えて……というセロン少年の夏休みのお話の続き。取り壊されるらしい倉庫に、人の影が?ということで、セロン、メグミカ、ナタリア、ラリー、ジェニー、ニコラスの六人が、探検しに行くお話しです。
ああ、いいですね。こういう、みんなでの探検物語は。ワクワクするものがあります。未知の場所へ訪れるってことで、恐る恐る先へ進むんだけど、どこか緊張感が無いのは、みんながいるからという安心感があるんだろうなあ。
危険だからと女の子たちが先へ進むことに難色を示していたセロンに対して、ナタリヤやメグミカが、ついていくと言い出すところが、なんか六人の関係を表しているようで、良かったです。
倉庫から地下へと足を進めていくんですが……、もうちょっと、それぞれに見せ場があってくれたらよかったのになあと思いました。いや、セロンとメグミカは、活躍の場があるんだけど、他の人があまり目立たなくて。せいぜいラリーぐらい?一応ナタリアも「音」で魅せてくれたけど、ニコラスとかいてもいなくても状態だったので、うーん。
六人が集まっての雰囲気は良かったので、できれば、それぞれに活躍の場が欲しかったですね。つまりは、もっと長い物語を読みたかったわけです、はい。
謎の人物における物語については、悲劇だと思いましたが、それを変えるだけの力を思いを持つメグミカの視線は印象に残りました。最後の元気の良さにもびっくりです。なるほど、こういう女の子だったんだ。見つめられて頑張っちゃうセロンを見てると、ああ、青春っていいなあと思いますね。
これからこの二人がどうなっていくのかわかりませんが、きっと楽しいことになる。そんな予感をさせてくれます。
ああ、楽しかった。続編があるのかわかりませんが、スピンオフなり何なりで、各登場人物たちのお話を、もっと見せてくれたら嬉しいな。
メグとセロン 2 (2)
時雨沢 恵一
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