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[壁井ユカコ] 鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 4

行かないで、って言ったらもしかしたら浅井は考えなおすだろうか?泣いてすがって頼んだら?キズナのことを少しでも認めてくれたのだとしたら。
……でも、言わない。そんな女々しいこと絶対に言わない。

訳ありだったり、変人だったりと、ちょっとおかしな住人たちが集う「鳥籠荘」の出来事を描いた物語の第四弾。今回は華乃子パパがお見合い?な「Father's Style ~エビフライと華乃子の場合」、由起と浅井が弟妹たちの前で険悪になる「Father's Style ~ウサギスープとキズナの場合」、婚約者から幾度も危うい目に合わされる男の物語「Sadism ~フィアンセは愛しく危うく」、留学と養女と。終わりの時間が近づく「Home ~逃げる理由、とどまる意味」の四編+挿話などが収録されています。

やっぱり山田家はいいなあ。というか、華乃子がほんとかわいい。小学生らしからぬしっかりものだけど、でもやっぱり子供だなと思えるところがあって。パパが大好きだからこそ、もしママという存在が新たに登場したら……と嫉妬しちゃうのもわかります。 それでも、許せちゃうかもと思えたのは、加地くんママと過ごすことのできた夜があったからでしょうね。母親の温もりを感じて、やさしく抱きしめてくれて。
ああ、早いところ、加地くんママが、山田パパと一緒になってくれないかなあ。ま、そうなったら、かわいそうだけど、華乃子のことはあきらめなさい、加地くん。

珍しく、由起と浅井が……というか、由起が浅井に当たってたお話も面白かったけど、やっぱり最後の「Home」が一番よかったかな。浅井に誘われたら、目いっぱいお洒落しちゃうところに、キズナの思いが見えましたが、それだけに浅井の成功がもたらす現実は、彼女にとって辛いものがありました。

でも、そのおかげで、鳥籠荘にいるのはなぜか、ということと向き合うことになれましたね。まだ、どうするのか決めかねているようですが、今まで、流されていただけの気持ちが「あの部屋の灯りが……」と、自分の中に、はっきりと見えてくる展開は、とても良かったです。

もう終わりが近いと思いますが、ここからいったいどうなるんだろう。
みなが幸せになってくれるラストだったらいいんだけどなあ。

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 4 (4)  - 壁井 ユカコ

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 4 (4)
壁井 ユカコ

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