僕は、自分の思い上がりを面白がってしまった。
こんなに愉快な事柄が他にあったら、僕の日々に頬の筋肉は堪えないね。
嘘だけど。全部、余すところなく、痛快無比に。
マユを直す。治せないけど、直してみせる。
僕はまだ、まーちゃんを騙し足りないから。
幼い頃、誘拐事件に巻き込まれたことで、壊れてしまったまーちゃんと壊れかけた嘘つきみーくんが、イチャつきながら事件に巻き込まれるシリーズの第四弾。今回は、過去の記憶の齟齬から壊れてしまったまーちゃんを取り戻すために、みーくんがかつての実家に赴いたら、そこで連続殺人事件が起きて……というお話です。
三巻を読んでからかなり時間が空いたけど、読み始めたらあっという間にみーくんワールド入り込めましたなんというか、すごいですね。
かつて自分が住んでいた家にいったら、そこにはすでに別の一家が住んでいたんですが、「あの事件」のファンだという奥さんに引っ張り込まれたところから、もうすでにおかしい。ファンってなんだよファンって。
中にはいりたかったみーくんからしたらありがたいことだけど、暇つぶしでついてきた伏見さんからしたら、これが恐怖の始まりだから、たまったもんじゃないですよね。
六年間誰も訪れてきたことがないとか、部屋の鍵は外からしかかけられないとか、ナイフが一本見当たらないとか、序盤から不安要素満載で、何が起きてもおかしくない人たちばかり出てくるから、もうドキドキ。
一番初めに死ぬのが「あの人」だったことにはびっくりだったけど、殺人事件が起きてからの家族の様子にもゾワゾワさせられました。まともだと思っていた人でさえ、閉じこもって過ごしていたが故の歪みを垣間見せられると……怖いです。
むしろこの状況でいつもどおり「嘘だけど」とか言いながら動き回れるみーくんがすごすぎる。普通は伏見さん見たくなるよなあと思いつつも、実は役得だよねと思わなくもない。伏見さんのみーくんべったりっぷりにニヤニヤでした。
それにしても、連続殺人事件の謎が解かれると思ったら、まさか続くとは……。
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈4〉絆の支柱は欲望 (電撃文庫)
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