「何かしよう、何かしたい、っていう気持ちが生まれるには、きっと理由があると思う。その時は理由を自覚できなくても、そのうちきっと理解。できるわだから繋がってる。キミが高校デビューしたいって思った気持ちも、寿が挑戦したいって思った気持ちも。
私たちは、きっと繋がってると思うの」
強靭な精神力を持ち、専門の知識と技能を持った人たち。そんなエリートを目指す少年少女が集まる都市・鳴間洲市。中学時代・格闘用ロボットのゲーム・サイドキックで挫折を味わい、次は青春しようとした勇だが、実際には女の子と付き合うこともできず、くよくよしてたとき、狼のような孤高な変わり者の美少女・静華と出会って、再びサイドキックを始めるが……学園ロボット物語。
青春ものではありますが、ちょいと痛いところもありますね。主人公がヘタれでイタいから、何かとムズムズさせられます。特別な関係ではない幼馴染が男と付き合ったからって、そこいら中の女に声を掛けるとか、何をやってるんだか。
熱くなれるものがなく、さりとて青春もできない彼を再びサイドキックへの道へと導いたのは、一人の少女でした。変わり者だけど、何かに向かって真っ直ぐな姿勢は、見てて気持ちがいいですよね。はじめはただ声を賭けただけで、次はもしかしたら体の関係から……とかモンモンしてた勇でしたが、実際のところ彼女のこの姿勢を見て、本当の意味で惹かれたんだと思います。
ただ、当然のことながら、勢いで作ったチームがそう簡単にサイドキックに賛歌出来るわけもなく、それなりの人を引っ張り込んでみたものの、バラバラさは否めず、まるっきり上手くいかない。ここで悔しさを覚えるから、人は成長していくんですよね。気が合わない人たちであっても目的のためなら一丸となり、気づけばバラバラなまま、それぞれの力を活かして行く方法を見出していくという展開が良かったです。ロボットを思う気持ちもまた一緒だったのが、彼らチームのいいところじゃないかな。
あとはもうちょっと恋愛方面がイタくなかったら……と思ったりしました。
くあっどぴゅあ (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 き 4-2-1)
木本 雅彦
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