それでも、彼らのやり取りはミーナの心に刺のように刺さった。
妖魔と、女神に仕えるパラデール教団。
どちらもがそれぞれ訊いた。
ミーナをどう思っているか。と。
人と妖魔の世界の境界にあり、怪異の多いことで有名なグメーラに、司祭としてやってきたミーナと、この土地を治める「魔王」伯と呼ばれる兄弟を描くシリーズの第二弾。今回は、ミーナの先輩フィーンが、グメーラへ司教としてやってきて……というお話。
一気にお話が進んだなー。そして昼間の伯爵ナリスフレイ株急上昇でした。すてき。
今回新たに登場したフィーンは、魔王伯の事情を知ってるから、ナリスフレイたちも少しは気楽に……かと思ったら、兄弟の嫉妬光線がたまらなかった。ものぐさだけど見目麗しい人が、ミーナに気安く接してたら、そりゃね!よそ者だからという解釈は人が良すぎるよミーナ。
そんな三角(?)関係模様はさておき、ミーナの身体に異変が起き始めるところから、事態が急展開。母のことから、自分は何者かと悩むミーナに明かされた教会の思惑は、彼女にとって、驚愕だったと思うけれど、信じられないのに合ってしまう辻褄は、どうにも不安を止められなくなったと思います。
だからこそ追い打ちを掛けたレイヴェンは、個人的にひどいと思いました。気持ちはわかるけれど、やっちゃいけないことってあるよ。しかも、彼の場合、ただ目的を達することだけしか考えてないから、ある意味、わがままな子どもに近い。理解しちゃうからミーナも強く出れなくて、迷ってしまっていましたが、どちらかを選ぶのではなく、すべてを救いたいとする彼女の姿勢が良かったです。
それにしても、乗り切ったと思ったら、もうひとつの神話が降りてきて、事態が加速していくからどうなるのかと思ったら……ナリスフレイ、貴方の言葉は、なんと強い支えになったことか。普段は、何かと引いてしまう人だけれど、ミーナについては決して引かないで欲しいなと、そう思いました。
女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女 (B’s‐LOG文庫)
響野夏菜
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