「目を覚ましなさいパルティア。あのひとは私が好きになったらいけないひとなの!」
王家の巫女姫の予言により、次期皇帝ハルバートの后候補に大抜擢された聖女パルティアが、不吉な宣託を回避するために、大切な人を守るために、奮闘するシリーズの第四弾。今回は、ハルバートが成人の儀を向かえ、結婚を間近に控えた二人の前に、パルティアが忘れていた記憶を蘇らせる出来事があり……仲むつまじかった二人の間に亀裂が入るお話です。
後半の怒涛の展開が面白い!
前半は、いつもながらのパルティアにかわいいなとか思ってたりしてたんですが、ガイエン大公の仕掛けた罠にハマったら、まさかこんな亀裂が走るとは……。決して彼女のせいじゃないのに、それでもやはり自分を責めずにいられないんだろうなあ。
ハルバートのことを好きだからこそ、思い出してしまった記憶に責められてしまう、その姿が痛々しく思いました。あまりにも弱く感じたけれど、まだ15歳の少女なんだってことを考えると……ね。
ただ、悩むところがそれほど長く続かないのはもったいなくもあり、ハルバート格好よすぎるだろと思うこともあり。
皇帝の言葉は、さらなる悲劇を呼び込んだけど、ある意味、彼も犠牲者の一人なんだろうなあと思うとやるせなくなる。もし陰謀がなかったら……と思ってしまうものがある。
「黄昏の王」と「暁の魔女」がついに見えてきましたが、失ったものがあまりにも多くて、いったいどうなるのかと思いましたが、ピンチの時ほど、パルティアは前に進みますね。この行動力こそが彼女の魅力かもしれない。
予言を利用して立ち向かう彼女は、いったいどうやってガイエン大公を追い詰めていくのか、とても楽しみです。
それにしても、次の巻との幕間となった最後のエピソードが、とても楽しかったなあ。パルティアの叫びとお兄ちゃんの意地悪にニヤニヤがとまらなかった。
天啓のパルティア 黄昏の王が舞い降りる (ビーズログ文庫 ま 1-5)
真朱 那奈
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