「どうした、安芸。なにをイライラしている?」
「教室棟の中に、播機さんがいます」
「気になるか?」
「ええ、気になりますね」
僕が即答すると、姉さんは目を開いてこっちを見た。
「こういう場面で、彼女がおとなしくしてくれていたケースに、僕はまだ遭遇してないんです」
同じ年の教師・秋津安芸が論理魔術師だと知った播機遥が、彼に師事して論理魔術を学んでいたら、論理魔術を世間に知らしめようとする≪鴉≫が手を伸ばしてきて……という日常と魔術が交差するシリーズの第二弾。今回は、学園の管理システム・ジェシカがハッキングされて、生徒が教室内に閉じ込められてしまうお話です。
ああ、やっぱりこの二人のやり取りはいいなあ。特に遥の積極性が素敵ですね。惚れたら負けと言いながら、安芸の前に出たら好意全開なんですから、可愛いったらないです。安芸をからかうぐらいの余裕を見せてはいるようで、実はいっぱいいっぱいなのがいいですね。
一方の安芸は、遥の元気の良さにちょっとついていけないときもあったりするみたいだけど、トラブルが起きたときに、彼女に対する信頼感を見せてくれて(問題を起こすことも含めて)、仲良しさんだなあとにやりにやり。
そんな二人のやり取りや授業の様子を楽しんでたら(前巻でも思ったけど、安芸の授業を受けてみたい!)、≪鴉≫が手を伸ばしてくるわけですが、ジェシカが狙われるとはなあ。おかげで、ジェシカの秘密が見えたり、さらには学園内に論理魔術師が他にもいることがわかったりと、とても楽しませてもらいました。エレクトラが逃げ切れてしまうところはちょっとアレでしたけど、どちらかというと、今回は次巻以降の種まきなところもあったかもしれない。敵は外からだけじゃないってことですね。うんうん。
相変わらずキーマンっぷりを見せてくれる遥の妹・仄香や、ジェシカのモデルになった伊代など、気になるお話しはたくさんあるけど、やっぱり一番気になるのは、遥と安芸の行く末ですよね。普段でも、戦いのときでも見せてくれるあのアイコンタクトっぷりがたまりません。今回はラストでちょっと気の利いたことをやってくれた安芸ですが、これはきっと遥の教育(?)のたまものだと思います。あれだけ笑顔としょんぼりな顔を見せられたら、そりゃ鍛えられますよね!
今後も遥に鍛えられながら、思いを寄せてくれたらいいなあ。
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