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[神崎リン] イチゴ色禁区 3 春の禁区のその果てに

秋に起こった事件から、玉城のあり方について疑問を持った正樹は、玉城家について調査を始めたが、そこで神社組と寺組のいがみあいの発端となる話を知ることとなった。長の言葉に悩んでいた正樹は、ある日、亜美と決定的な仲違いをしてしまった。それは他愛もない一言から始まったが……

玉城家の過去についての話と、亜美との間柄が大きく変わっていくシリーズ最終巻です。相変わらず、幼きイトコの女の子とのやり取りは、楽しいですね。じゃれ合う姿が微笑ましい限り。ケンカしながらも、ちょっとした言動から相手を思い合う様が伝わってきます。

それだけに、亜美が傷つくところは、ほんと痛かったなあ。あの雨の中の涙は、イラストの力も相まって胸が苦しくなりましたね。大切に思っているからこそ、あえて考えなかった正樹の迷う様に、不器用さを感じました。
一旦は、仲直りしたのかと思いきや、まさかそこまで……。正樹に対して、亜美が突きつけた言葉の強さに、呼吸が止まるかと思いました。うう、キツイ。僕だったら、ホンキで寝込みますね。

玉城家話は、途中から微妙な感じになってしまったので、う~ん。いや、復讐はいいんですけど、なんていうか、こう、そんな言葉で説得されるのかというのが続いちゃったりしたので、ちょっとね。
ぶっちゃけ玉城家話なんてなくていいから、普通に恋愛話やってくれればいいのにと思わなくもなかったです。まあ、そうなると、あのラストを迎えられなくなるから、仕方ないのかな。

ストーリィ展開は物足りないところがありましたが、正樹と亜美のいじらしいやり取りは、とても楽しめました。今までにない雰囲気を作り上げてくれた終章は、ちょっと切なかったですが、とても素敵。できればきっちり結末を……とも思わなくないけど、これはこれでいいかもしれない。

イチゴ色禁区 3  - 神崎 リン

イチゴ色禁区 3
神崎 リン

角川書店(文庫)
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