先輩とデートだと浮ついていたら、高知能エイリアンに連れて行かれてしまった。何でも僕は過去に一度死に掛けて、彼が助けてくれたのだという。だが、そのとき移植した疑似細胞があと五日しか持たないというのだ。このまま死ぬか、それとも、桃先輩たちを助けるために、エイリアンとなって戦うか。迷っているぼくの前に、今度は悪魔が現れて取引を持ちかけてきて……
今回は地球防衛部としてのお話ではなく、死ぬか、桃先輩と別れて、エイリアンと行動を共にするか、死なないし桃先輩たちと別れないですむという悪魔と契約するか、という究極の選択で迷う赤城を中心としたお話でした。
軽快な文章ということもあり、赤城の悩んでいる感じがあまり伝わってこないんですが、それでも余命宣告を受けたあと桃先輩と会ったときの様子には、涙が出そうになりましたね。自分が消えるかもしれないこともあるんだろうけれど、それ以上に桃先輩を悲しませたくないという気持ちが伝わってきて、ああ、もう、辛い。
でも、部の先輩が迷っていたら、そちらに意識を持っていかれてしまうのが、赤城のいいところでもあり悪いところでもあり。青山先輩の悩みに桃先輩が立ち入ろうとしたとき、思わず反応してしまったのは、今の自分と重なるところがあったからでしょうね。言いたいことが言えない状態での対立には、胸が痛くなりました。
ただ、いい意味で真っ直ぐな桃先輩なので、喧嘩とかしても突き進んできてくれるのは、嬉しいですよね。
エイリアンと悪魔の対立で、どちらを信じられるかについては、考えるまでもないんですが(表紙がアレですし)、片方を信じると決めた後は、楽しいですね。仲間であっても操られているなら容赦しなかったり、鞭を使う女王様だったりと、ドタバタ劇に気分高揚です。そんな中でも、仲間の熱い思いを感じられるところが、良かったですし、地球防衛部にいたからこそ乗り切れたという展開が素敵でした。
最後は桃先輩から素敵な素敵なご褒美がもらえて、お約束のような邪魔があってと、ほんと楽しかったです。これで終わりだなんて残念だなー。もっと桃先輩との初々しくドキマギするラブコメが見たかったのになーと思いましたが、次なる物語で、また楽しいお話をきっと書いてくれると思うので、期待して待っていたいと思います。
純情感情エイリアン 3 (3)
こばやし ゆうき
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