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[水月昂] リバーシブル 3.白の悪夢

霧の夢を見たのは、オレだけでなく、桐也や和美さんなど、伊緒を抜かしたいつものメンバー全員が見ていた。『調停者』の存在がある以上、偶然で済ますわけにはいかない。何が起きたか突き止めるべく、夜、お互いを監視していたが、気づいたらオレたちは夢遊病のように歩いていて……

同じ夢をみて、さらに樹たちを夢遊病のように操る霧の謎を追っていくうちに、以前の事件で黒幕だった『愚者』の姿が……というお話。はじめの何気ないやり取りが、後々に生きてくるところはうまいなあ。ビリヤードしかり、ゲームしかり。事態が動くのはちょっと遅いけど。

『調停者』を使っていないのに視覚に霧が写る謎や、操られている転校生など、樹たちの周りで怪しい動きが確認されるんですが、誰が狙っているのかはわかっても、理由が明かされないため、引き込まれてしまいますね。危険な方面に足を踏み込む緊迫感がありながら、仲間通しのやり取りでは、どこか緩やかなものを感じさせてくれる雰囲気が素敵です。

良くも悪くも特別な存在であった『調停者』の使い手として、多方面から狙われていることを知らされるあたりでは、不安を煽られただけに、ハードな展開になるのかと思いましたが、いい意味でこじんまりとまとまってくれましたね。

いや、「愚者」の狙いについては、結構大きなものなんだけど、どうも緊迫した空気があまり感じられないせいか、こじんまりとした感じを受けました。その後のバトルはちょっと蛇足っぽかったからかなあ。もうちょっと、こう戦略というか、『調停者』を利用したり、策といったものを感じられるバトルになってくれたら、嬉しかったけど、まあ、これはこれで良しかな。

個人的に気になっていた樹と伊緒の関係ですが、いやはや、まさか、こういう展開が待っているとは予想外でした。和美とのやり取りから、あれれ、ひょっとして……と思わされただけに、実はそんな時からだったのかという展開ににんまり。最後はとても綺麗に終わってくれて満足です。

リバーシブル(3) - 水月 昂

リバーシブル(3)
水月 昂

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