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そのとき鋼は砕かれた / 高殿円

「エシェロンの皇王よ、あなたは永遠を知っているか」
「なに?」
「たったひとつでもいい、心に鋼よりも固いものをもっているか」

悪神ゼフリートの籠手の継承者となったお金にがめつい少女・フランが、呪いを解くため、他の継承者を追うシリーズの第二弾。今回は、万人に愛されるリストの仮面の持ち主を探して、エシェロンへと向かうお話です。

面白かったー。うれしはずかし計画が発動しようとすると邪魔が入るのはお約束ですが、しーちゃんのために頑張る恋する乙女っぷりが可愛いな……それ以上に姉御っぷりが素敵なんですけど。エシェロンの次期王となるオシリス相手に、ぽんぽん助言して、過ちに気づいたときには揺れることもあるんだけど、間違いを正そうと問いかける言葉に宿る強さが素晴らしかった。その問いに応える皇王も。あのシーンはゾクゾクさせられたなあ。

独特でありながら、合理亭なカリスの文化は、おそらくフランからすればとても過ごしやすいところなんだろうけれど、さすがに次期さまとの恋には発展しなかったかー。いや、個人的には、優柔不断かも知れないけれど、物事を深く考えているオシリスはかなりお似合いに思っていたので。ただ、やはり呪いがあると……。大切に思う人から忘れられるというショックは、わかっていても堪えられないものがあると思います。だからこそシグルドへの思いは深いのだろうし。

相変わらず、手のひらの上でころころ転がすことが好きなミルドレッドは、いろいろ暗躍していましたが、その余裕の顔もいつまで持つのだろう。エルゼリオがもし呪いにかかったら……不安ですね。

ところで、絶対無敵団はどこまで増えるんでしょうか。

そのとき鋼は砕かれた (角川ビーンズ文庫) - 高殿 円

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