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そのとき翼は舞い降りた / 高殿円

「二つに一つですよ。大切な人に忘れ去られたまま永遠に生きるか、それともこの呪いを自らの力で断ち切るか」

父親の借金のカタに売られたお金にがめつい少女・フランチェスカ=ドラコーンが、悪神ゼフリートの籠手を継承したことで、絶対無敵団の団長となってしまうお話。

やばい、面白い。借金のカタに売られていくなんて、悲壮感漂うお話しのはずなのに、飼ってる牛に「牛肉」、豚に「ハム」と名付けるセンスの持ち主かつお金にがめつ……汚……えーと、大切にするフランなので、あーこの子なら大丈夫だなと思ってしまうものがあります。実際、帳簿をつけさせたら天下一品というか、商売人としてメキメキ力を発揮していくところが、いっそ爽快でした。悪魔か!と言いたくなったけど。

だからなー、籠手を継承してからの展開は、切なさから彼女の良さが弱くなっちゃって、ちょっと……と思ったんだけど、男津波な絶対無敵団をひきいる姉御っぷりは楽しくて、さらには傭兵の力と籠手による怪力を活かして引き受けた戦では、戦略上手なところを見せてくれて、思わず惚れそうになる。前門の虎後門の狼を切り抜ける手腕に拍手。

恋模様も出てきて、相手が朴念仁過ぎるなと思ったら、とんでもない事実が浮かび上がってきましたが、彼に関わる人として登場したパルメニア国主の冷酷さに、ああ……と、しょんぼりしてたら、最後に一発かましてくれて、さすが姉御!と言いたくなりました。これは続きが楽しみだ。

そのとき翼は舞い降りた (角川ビーンズ文庫) - 高殿 円

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