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[高殿円] わが王に告ぐ エヴァリオットの剣

小さなころから、アンナマリアは陛下のお嫁さんになるのが夢だった。そのために努力し続けてきたのに、なんとアルフォンス陛下は自分以外の人を選んだのだという。しかも相手は男!? これはきっと病気に違いない。なんとしても、陛下のご病気を治して差し上げねばと、宰相ファリャ公爵の末娘アンナマリアは、二人を別れさせるために、ある計画を立てて……

いやあ、笑った笑った。アルフォンスが女性になったことを認めたくなくて、何とか二人を別れさせようと奮闘するアンナマリアが楽しくてしょうがないですね。少女らしい恋する気持ちと、目標に向かって一直線なお転婆っぷりがたまりません。

それにしても、あれから数年が立つというのに、未だ手ひとつつけてないとは、甲斐性なしにも程がありますよ、マウリシオ。おかげで、他国からアルフォンスを政治的に狙う人が出てきてしまう始末なのに、感情よりも理を考えてしまう王家のものどもは、まったく持って不甲斐ない。困ったもんです。

キースはキースで、マウリシオやアルフォンスを応援しつつ、ふたりっきりになると妙にムーディな雰囲気を出してくれて、別の意味でドキドキしました。いや、まあ、エヴァリオットの剣がある限り、そんなことはおきないとおもうけど。

そんなこんなで、じれったい流れでしたが、後半の後半で、不満は一気に吹っ飛ばされましたね。あの、マウリシオすら手玉に取ったアンナマリアの策略の素晴らしさといったら、もう!動揺しまくるマウリシオに爆笑しましたよ。好きな人に幸せになってほしいと願う、恋する女の子の真っ直ぐな思いと、それを叶えた手腕に拍手です。

いやあ、楽しかった。
副題になるほどのエヴェリオットの剣が、微妙な活躍しかしてなかったりして、いろいろ勿体無いというか、物足りないところもあったんですが、アンナマリアの謀略一点で大満足させられました。

次、というのはないみたいですが、もしあるなら、キースのお話が読みたいですね。エヴァリオットとの関係はどうなったのか、はたして結婚することができたのかとか、非常に気になります。

さ、次は「遠征王」シリーズで。

わが王に告ぐ―エヴァリオットの剣 - 高殿 円

わが王に告ぐ―エヴァリオットの剣
高殿 円

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[book]高殿円 「エヴァリオットの剣 わが王に告ぐ」 (角川ビーンズ文庫) from 鍵の壊れた部屋で見る夢 2007-07-02 (月) 13:49
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