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[虚淵玄] 吸血殲鬼ヴェドゴニア WHITE NIGHT

「この子はもう大丈夫。吸血鬼になることはない」
「……なんで?」
「そうなる前に『血盟』が解けたから……血を吸った吸血鬼が滅んだからよ。どういうことか、わかる?」
彼に理解させようと、そこで少女は間を置いた。
「あなたも元に戻れるってこと」

Fate/Zero」のノベライズを手がけた虚淵玄さんの……これもゲームのノベライズなのかな。

吸血鬼化する前に、血を吸った吸血鬼を倒せば人間に戻れるという吸血鬼ハンターの言葉を胸に、半覚醒状態となった高校生・惣太が、闇の眷属たちに挑むお話の前編です。

あー、やるせない。つい昨日までの日常が反転して、しかも、血の飢えは始まってしまったら抑えがあまり効かないんですから。人でありたいと思いながらも、もう一人の自分に浸食されていく恐怖が伝わってきます。

なまじ惣太の血を吸った吸血鬼がいわゆる「ロード」と呼ばれるほどの大きな存在であったがために、放っておかれることのない状況は、どんどん彼を追いつめていくような気がしますね。吸血鬼ハンターですら、協力しつつ利用するわけですから。

人に戻るために「狩り」を行い、「狩り」を続けていくうちに人の心が欠けていく感じがしていく展開がやりきれない。

さらには自分だけでなく、後輩やバンド仲間、幼なじみにまで敵の手が伸び始めてくるからドキドキなんですけど、彼女たちを助けるために、罠と知りながら飛び込んだ先で、これからどうなっていくのか。
続きが楽しみです。

吸血殲鬼ヴェドゴニア―WHITE NIGHT (角川スニーカー文庫) - 虚淵玄 種子島 貴

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