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ファントム ツヴァイ / 虚淵玄

「彼に悔やんでほしいんでしょう?悲しんでほしいんでしょう?でも無駄よ。所詮、あなたはただの過去。でもあの人は、現在を生きている」
「知ったような口を利くじゃねぇか……」
「笑わせないで。今さら、あなたが彼にとって何だっていうの?あなたが知らないだけ。あの人の、本当の強さを」

マフィアの最高の殺し屋を示す「ファントム」の称号を得た少女アインとツヴァイ。暗殺者として育てられた過去を捨て、日本へとたどり着いたが、そこへツヴァイへ憎しみをぶつける少女ドライが訪れて……「ファントム アイン」の続編となる物語です。

ドライについては予想してました(ほんとだって!)。

あれから半年という月日が流れて、ちょっとだけ訪れた平穏なときが崩れて行くというツヴァイ側の話よりも、憎悪にとらわれて手を汚していくドライの話がやるせなかった。特にカンフル剤というきっかけは……ね。

ツヴァイからしたら心の傷といってもいい相手なので、勝負となったらどうしようもなかったろうけれど、そこで動いたのがアインってところが印象的でした。ああそうだ、彼女にとって、ツヴァイは憧れだったんだ……。

今回一番大変だったのは、アインだと思います。後悔に苛まれ、懺悔をしながら、それでも手を汚して、最後に引いた引き金は、心の何かを壊したようにも思います。これがいい方向へといってほしいと切に願う。

一方のツヴァイにとっては、なんていうか、銃を手にとることを悩むのが、ん?となりました。日常シーンがあまり描かれていないから、裏の世界に戻ることを躊躇するのに違和感を覚えたんですよ。たぶん、もっと高校生活を満喫してたら、ドライが現れたことの衝撃が大きく伝わったように思います。前作もそうだったけど、面白いしテンポいいんだけど、展開が早すぎて、物足りないところもあった。

それでも、二年越しに取り戻した心と、誓いを果たすために再び旅をして見ることができた空に、良かったと思いました。

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