生きることは呪いだ。
それでも、人を愛さずにはいられない。
<神>の降臨によって、変化が生まれた世界で、少女を守るために、悪鬼が立ち上がるお話しです。
初っ端から壮絶すぎる。再演魔術師の圧倒的な力を見せつけられた。
特にきずなを襲った出来事は……未来のために生かされるとか、彼女の気持ちを思うと重くてたまらない。それでも、きずなに戦うことを告げるんだから、仁の心の拠り所は、やはりメイゼルなんだなと思う次第です。いつだってボロボロで、いつだってギリギリで、それでも戦うことを止めなかった仁は、これまで頼りない印象があって、実際今回もそうだったんだけど、でもどこか覚悟を決めたというか、踏み耐えるものを感じました。神がいなくても、地獄ではない。そう言って絶望に立ち向かう仁はすごかったです。つーか、魔法消去がこうなるとは……
作り変えられた世界で神となった人たちと、それに立ち向かう人たちの言葉は、どちらも正しいように思えて、だからこそ戦いになるんだろうけれど、僕の心を一番揺さぶった言葉は、エレオノールから放たれました。彼女の叱責から目を背けてはいけない、そう思うものがありました。いや、ほんと大いなる挫折を味わいながら、この強さ……素敵だった。
縁はなかったのかもといいながら絆を感じさせてくれる人の言葉に、目頭が熱くとなり、神を行使していた騎士の答えに驚愕したり、世界の変化により弱まった魔法消去が再び変化を……などなど、どれだけの密度で物語が進んだのか振り返ると恐ろしいほどですが、でも、このお話もあと一冊で終わりになるんだそうです。本当に?
いったいどういう形で終わりを迎えるのかわかりませんが、ラスボスたる再演魔術師との対決がどうなるのか楽しみです。
円環少女 (12)真なる悪鬼 (角川スニーカー文庫)
長谷 敏司
角川書店(角川グループパブリッシング)(文庫)
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