生きる、ではない。
帰らなければ。
生きて、帰らなければ。この胸に、まだ絆はある。
目つきの悪さからどこの会社も雇ってくれないニートなヒデオと電子精霊のウィル子が、はったりで「聖魔杯」へ挑むお話の第五弾。今回はアルハザンの罠にはまり、地下空洞に監禁され、自暴自棄になっていたヒデオが、生きることを渇望して、反撃を繰り広げていくお話です。
これは熱い!面白い!
まさかはったりバトル物語が、こんなにも「生きる」ことにまっすぐな光を当ててくれるとは思わなかった。引きこもりニートであることがバレて、生きる活力を失っていたヒデオが、死を直前にして気づいた「生きる」ことへの思いと、それを引っ張りあげた仲間たちの思いがよかった。
それまでヘタれもいいところだったヒデオだったけど、離ればなれになっていたパードナー・ウィル子が作り上げた、わずかな、ほんのわずかな光明から、反撃を繰り広げていく展開は興奮しまくりでしたね。いやあ、面白い。
地下だけでなく地上でも戦いが繰り広げられていましたけど、久しぶりに貴瀬の悪巧みをみた気がしたなあ。この人の悪人っぷりは大好きです。
そして地上と地下で同時に動き出す反撃!これがまたすごいんだ。クラリカ、ヴィゼーダ、リップルラップルなどなど、みんなの活躍が楽しかった。もっとたくさん見たかったよ。
アルハザンとの戦いもさることながら、聖魔杯の行方もすごかった。鈴蘭・みーこ VS 翔希・エリーゼ。てっきりヒデオたちを助けるための陽動作戦だと思ってたのにマジバトル、しかもこんなに心にくる言葉を見せてくれて。
翔希を思うエリーゼの言葉にじわっときました。
いやあ、面白かった。
最後、狡猾な敵を相手に、一世一代の勝負を賭けたヒデオの勇気と決断には、ほんと涙がでそうになったけど、ぎりぎりのところで、マスラヲらしい展開になってくれてよかったです。
てっきり今回で終わりかなと思ったんだけど、いや、一応終わってるらしいんだけど、今度は鈴蘭の妹・睡蓮とヒデオのコンビで退魔ものにするとか?
いったいどういうボケとツッコミが繰り広げられるのかわかりませんが、今回登場した人たちも出番はあるでしょうから、またにぎやかになること間違いないでしょうね。これは楽しみです。
戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還 (角川スニーカー文庫)
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