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[林トモアキ] ミスマルカ興国物語 1

おバカなことをやっては、近衛騎士のパリエルに叱られる毎日を過ごしていたミスマルカ王国の王子マヒロは、ある日、父である国王に呼び出された。なんと魔人至上主義国家である帝国グランマーセナルが、侵攻をしてきたというのだ。反帝国同盟を率いるに際し、一時この国を離れねば国王は、マヒロにすべての権限を委ねたが、国王不在の間も、王子のおバカな行動は変わらずで……

これは面白い!

ぐーたらだけど、庶民には人気の高いおちゃらけ王子マヒロと、王子の近衛騎士たるパリエルのやり取りが楽しくて楽しくてたまりません。そりゃ、こんなおバカなことばっかりやってる人がそばにいたら、だんだんと地が悪くなっていくよなあ。はじめは丁寧に王子をボコボコにしてパリエル女史が、ヤンキー言葉でツッコむようになるところは、むしろ成長だと思いたい。ほんとこの二人のやり取りは楽しかった。

そういったユーモア溢れるシーンだけでも、十分楽しいんですが、戦記ものとしても、面白いんですよ。国王と名将が不在の中、帝国の先遣隊がやってきていることに気づいたときのマヒロの行動は、あまりにも意外で、あまりにも予想がつかなくて、次に何をやってくれるんだろうとワクワクさせられる。
その間にもおバカなことをやらかしてくれているんですが、民を傷つけないという理想を、理想のままにせず、追い求めるマヒロの姿には、熱いものを感じました。敵味方関係なく騙しきるハッタリや、ハッタリと思わせておいて……なものとか、ほんとこの王子は底が知れないと思わされるばかりです。

いやあ、面白かった。笑いと意外さと、最後には熱さを見せてくれる展開に引き込まれました。主となる二人のみならず、冷静沈着なメイドのエーデルワイスやら、今回敵対した帝国の姫ルナスも非常に魅力あふれる人たちで、ぜひとも続刊で登場してほしいですね。
パリエルとの間にある気持ちは、ちょっと複雑なものが混じっていますが、素直にお互いを思えるような、そんな仲になってくれると嬉しいんだけどなあ。今後どういう具合に発展していくか、物語の行方とあわせて、気になります。

ミスマルカ興国物語 1 (1) (角川スニーカー文庫 150-20) - 林 トモアキ

ミスマルカ興国物語 1 (1) (角川スニーカー文庫 150-20)
林 トモアキ

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ミスマルカ興国物語 1 (1) (角川スニーカー文庫 150-20) 作者: 林トモアキ 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2008/02/01 ...

Comment:2

ジャラル 2008-02-10 (日) 14:04

最初は「無責任艦長タイラー」のファンタジー王家版と思っていたのですが・・・スーダラ王子の主人公、不幸な護衛のパリエル、凄腕メイドのエーデルワイスとキャラは立っているので、今後の展開に期待ですね。
作者の同文庫作品の『戦闘城塞マスラヲ 』もハッタリで敵を打ち負かす主人公が出てきますが、果たして世界相手に通じますかな?
あと、この世界での魔法とそれが使える魔族と一般人との関係が詳しく書かれていないのが気になります。主人公は現在魔法が使えないから良いのかもしれませんが、「なんでもかんでも魔法で解決」という安易な展開にならない為にも、「魔法で何がどこまでできるか」巻末などで説明がほしかったです。

deltazulu 2008-02-11 (月) 20:22

たしかにマスラヲ同様ハッタリ中心ですが、こちらの主人公のほうが、引き出しは多いかなと思うので、すごい楽しみです。

> 魔法とそれが使える魔族と一般人との関係

ああ、そういえば、そのあたりの説明がありませんでしたね。
このあたりも続編で明かされるのかしら。

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