オリンピック代表選考は、試合の結果ではなく大人の思惑で決められてしまった。
納得がいかない要平は、オリンピックへの道が今まで以上にきびしくなることはわかっていたが、日水連の会長へ直談判しにいったが……
主役が二人なんてとんでもなかった。クラブをひっぱってきたリーダ的存在の要一が前面に出てきた。しかも、とんでもない決断。大人の思惑に振り回されることがどうしても許せないというのはわかるけど、甘いよ。青いよ。バカだよ。
でも、かっこよかった。
選手だけじゃなく、選手を支えるコーチも、周りの人たちも、同じように戦っているということをわからせてくれる描写がたまらない。むしろ、自分が演技をしていない分、胃がきりきりするかもしれない。同じクラブの人間が 4人も参加する最後の試合で、そのあたりの心情が顕著に出てましたね。
そして、主役クラスが良かったのは勿論の事、他の選手も光っていました。何度じわりとさせられたか。
ここまで盛り上げられて、しかも更なる高みへ連れて行かれるそれぞれの選手の最後のダイブといったら!
くそ、バカがまた一人……
そう。そこにいるのは愛すべきバカたち。
無理が押してでも、リーダーたろうとするバカ。
最後の最後に難易度が低いダイブを持ってきたバカ。
成功率 6% の技を持ってきたバカ。
誰も彼も最高の演技をしていた。全員に優勝させたかった。それでも、勝利者はひとり。たったひとつの枠を勝ち取るための戦いに、心が熱くなり、鳥肌が治まらず、涙が止まらなかった。
これしかないと言わんばかりの最高の結末は、満足なんてレベルを遥かに超えています。上下巻が短く感じるぐらい、あっという間に読み終わる。
傑作としか言いようがないこの物語に、ぜひともダイブしてみてください。
超オススメ。
この作品に出会うきっかけをくれた CAX さんに感謝します。
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