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[岩本隆雄] 夏休みは、銀河!(上)

一 入れるものは子供だけ
二 いちどに入るもいいけれど、二の戸を抜ければひとりきり
三 ひとりきりでも恐れるな 運がよければ助けがきたる
四 本当に怖いがダメな者 体に自信のない者は 入るべからず

覚悟できたか 子供たち
覚悟できたら 中へと入れ

背が高いことにコンプレックスを持っている小学五年生の少女・内田一希が、一学期の終業式に見つけた不思議なメッセージ。それは24年前に同じ学校に通っていたという有名な悪ガキ三人組のものだった。「銀漢泉に集まれ」というメッセージを知った四人の子供が、指定された場所に向かうと、そこには「おばけやしき」が建っていて……というお話。

いいなあ、素敵だなあ。不思議なメッセージ、山の主である黒犬デンとの微笑ましい交流、突如登場するおばけやしきに、中に入ったものだけが体験する不思議な出来事。ひとつひとつの出来事にワクワクする気持ちがくすぐられていきます。
どちらかといえば、引っ込み思案な一希も、楽しいことがおきそうだというワクワクする気持ちが抑えられない様子が伝わってきて、こちらまで楽しくなってきてしまいます。これ、ジブリアニメになってくれたら、すっごい映えそうと思った僕がいる。

しかも、それまで特別仲が良かったわけでもない子供たちが、ひとつの目的に向かっていくことで、交流を深め成長していくから、またいいんですよ。

コンプレックスを抱えていた一希がちょっとずつ変わっていき、悪ガキと思ってた男の子・保の意外な一面が見えて、体が弱く宇宙服のようなものを着てる女の子・風花のかわいらしい行動力や、顔は良くとも臆病者で理屈屋さんの翔太朗が男を見せてくれて。みんな良かったよ。少年少女が一緒に動けば、冒険になるんですね。

子供たちだけじゃなくて、周囲の大人もまたいい感じで、特に保護者役を買ってでる亜子さんが素敵でした。「おばけやしき」で一番楽しんでたのは、亜子さんじゃないかしら。ああいう子供心は忘れたくないですね。

「おばけやしき」で時空を超える肝試しにドキドキワクワクさせられて、クリアした人が出会う切なくも温かい気持ちにやられて。楽しかったー……と油断してたら、最後にこんな展開が待ち受けてるとは思わなかった。

まあ、不思議なことがあっても、戸惑いながらもなんとなく受け止めてしまう雰囲気があるので、大事にはならないっぽいですが、下巻では町にいる不思議な人たちについてのお話になるのかな。どうなっていくのかとても楽しみです。夏休みの間に、一希のカメラはどれだけの笑顔を写すことができるのかも気になるところですね。

夏休みは、銀河! 上 (朝日ノベルズ) - 岩本 隆雄

夏休みは、銀河! 上 (朝日ノベルズ)
岩本 隆雄

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